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めまい検査

 めまい(ふらつきを含む)の原因は様々なものがあるため、いわゆる「抗めまい薬」を服用するだけでは効果の出る場合もある一方で全く効果のない場合も多いものです。めまいの原因として代表的なものは耳の奥の内耳にある三半規管単独によるもの、内耳の聴こえの神経とめまいに関する神経の両者が同時に障害されるもの、脳の循環障害、頸部の筋緊張、頚椎が関係するもの、自律神経失調、血圧異常、貧血、不整脈、脳梗塞(脳出血)、脳腫瘍、薬剤性のもの、その他全身疾患に伴なうものも数多くあります。当院では患者様に当院独自のめまい質問用紙の記入をお願いして正確な問診に役立てております。問診の後には多くのめまいの患者様に見られる特殊な目の動き(眼振)を検査します。目の位置、頭部の位置を変えるなどで特徴的な眼振が見られることがあり、それだけで診断がつくこともあります。眼振についてはビデオカメラにて詳細な観察を行えるビデオ眼振検査を行っております。さらに精査を必要とする場合は各種の聴覚機能検査や重心動揺検査、血液検査などを加えてめまいの原因の追究を行い、投薬内容を決定いたします。

 めまいの原因になる部位やその程度によって姿勢を保つ制御機能が変化します。直立姿勢をとった時の重心の前後左右への変化を、開眼時と閉眼時についてコンピューターで捉えて解析する検査が重心動揺検査です。内耳が原因で起こるめまい、小脳が原因で起こるめまい、心因性のめまいなどに特徴的なパターンが見られ、めまいの原因部位の診断に役立ちます。

 めまいの検査の結果、脳に血液循環障害以外の脳出血や脳梗塞、脳腫瘍などが疑疑われる場合は最短で脳のMRI検査を受けられるよう手配を行います。また発症時に、自宅でめまいや吐き気が強く動けない状態のこともあります。激しい頭痛、手足や顔面のマヒ、しびれ、ろれつが回らない、意識が正常ではないなどの症状がある場合には大至急MRI検査をする必要がありますので救急車をお呼びください。めまいそのものよりも脳の緊急事態の一つの症状としてめまいを伴っている可能性が高いからです。上記の症状は伴わず、めまいと吐き気だけ、またはこれに耳鳴り、難聴などの耳の症状が伴っている場合は、どんなにめまいや吐き気が強くても耳の奥の内耳の障害によるものが考えられます。夜間の場合、眠れるようなら一晩お休みになりますと楽になることが多いものですからその後に耳鼻咽喉科で検査をお受けください。とても眠れるような状態でなければ救急車で夜間診療所を受診していただきますと、内耳性のめまいであれば少なくても一時的に楽になる点滴をして頂けます。めまいの原因追及をしたわけではありませんのでその後の検査はやはり必要となります。

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ビデオ眼振検査

3CCDビデオカメラで眼振をとらえ、モニターにて観察・記録します。鮮明な画像で微細な眼振も判別できます。

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重心動揺検査

直立時の重心の安定度をコンピューター解析で調べます。開眼時と閉眼時それぞれ1分間ずつ検査台の上にまっすぐ動かずに立っていただきます。

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